この星舟の売りは何と言っても温泉
白い湯煙たなびく街並みには、効能もタイプも違う温泉宿がずらり
お肌に良いという金色の湯気がたなびく黄金風呂に、真っ黒な湯に青白い光が点滅する蛍藻が漂う星空風呂
華厳の滝風呂や千人風呂、果ては冥途の湯という物まであるという
人々が次はどの風呂に入ろうかと楽しげに行きかう街を
今日も初代オーナージライ・タナカにそっくりだと言われるカエルの像と巨大スクリーンに映し出された彼の故郷の山が見守っている
ジライ・タナカは若いころ、この星で温泉を見つけ、小さな銭湯「自来屋」から、この一大温泉リゾートタウンを一代で築いた
カエルに似た彼の風貌はネットCMで人気を集め、
「元気があれば、何でもできる、この湯は元気の源だ」はその年の流行語大賞になり、この街を一躍有名にした。