天空の街


 

  この星は、表面積の99.9パ―セントが塩分を含む水で覆われている。

 海中にはさまざまな生き物が生息していて、生態系は非常に豊か。その生態系のトップには、クロノサウルスやイクチオサウルスなどの大型魚竜がいる。

 そんな豊かではあるが、少々物騒な海から、わずかに顔を出した小さな島。その上に築かれたのがこの街である。

 なるべく海から遠ざかろうと、上に上にと発達し、海面から高くそびえ立つ姿となったこの街は、今ではとても有名な観光名所となっている。

 飛行艇や飛行船で訪れる観光客は、まず一番下の階層の停船エリヤに船を止め、そこからシーライドと言う、ガラス張りの乗り物で、海を眺めながら螺旋状に島を一周し、上層階へ向かう。

 街に中には美術館や博物館といった施設から、様々な商店が立ち並んでいるが、まず向かいたいのは上層階にある水の広場。ここは地下から海水を汲み上げている場所で、ここに隣接して海神殿がある。海神殿は水車で水を滝のように落としている場所で、海神に海での安全を祈願するのと同時に、街で使用する電気の発電も行っている。

天空の街という呼び名は、天空高くそびえているからではなく、晴れた日に海面から街を見上げると、街の白い漆喰や青銅の壁に海の青が映り、空に浮いているように見えるからだと言う。

  

 食事 おすすめは勿論シーフード。〈三本槍〉の紅貝の天空風パスタは絶品。

 土産 この星でしか採れない、蒼真珠を使った装飾品が大人気。

 スポーツ 最近ではダイビングやクルージングが人気ですが、魚竜なども生息するので、現地のベテランの案内に必ず従う事。